達磨
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達磨(だるま、梵語:बोधिधर्म, Bodhidharma)は、禅宗の開祖とされる僧侶である。達磨はインドから中国に渡り、禅の教えを広めたと伝えられている。達磨大師、初祖達磨とも呼ばれる。
生涯
達磨の生涯については伝承や伝説が多く、確かな記録は少ない。一般的な伝承によれば、達磨はインドの高僧であり、5世紀末から6世紀初めにかけて中国に渡ったとされている。彼は梁の武帝と対話をし、その後、嵩山少林寺に籠って9年間壁を見つめ続ける「面壁九年」の修行を行ったと言われている。
教え
達磨は、書物による学びではなく、直接的な経験と瞑想によって悟りに到達することを重視した。彼の教えは、後の禅宗の発展に大きな影響を与えた。
主な教義
- 直指人心 - 心を直接見つめる
- 見性成仏 - 自己の本性を見て仏となる
伝説
達磨には多くの伝説が存在する。彼が片目を閉じている姿で描かれることが多いのは、眠らないために自らのまぶたを切り落としたという逸話に基づいている。また、達磨が渡ったとされる揚子江を葦の葉の上に乗って渡ったという伝説もある。
達磨像
日本では、達磨を模しただるま人形が広く知られており、縁起物として新年や商売繁盛のシンボルとされている。
参考文献
- 諸橋轍次 『禅学大辞典』
- Suzuki, D.T. (1953). "The Zen Doctrine of No-Mind".