空海
空海（くうかい、774年7月27日 - 835年4月22日）は、日本の平安時代の僧侶、学者、詩人、書家であり、真言宗の開祖として知られる。彼は後に弘法大師（こうぼうだいし）という称号を授かり、仏教の発展に大きな影響を与えた。
生涯
空海は774年、讃岐国（現在の香川県）に生まれた。幼少期より聡明であり、若くして都に上り、学問に励んだ。しかし、世俗の学問に限界を感じた彼は、仏道を志すことを決意した。
中国留学
804年、空海は遣唐使として中国の唐に渡り、長安にて密教の修行を積んだ。彼は恵果（けいか）から密教の教えを受け継ぎ、806年に帰国した。
真言宗の開宗
帰国後、空海は日本において真言密教を広めるために尽力した。816年には高野山に金剛峯寺（こんごうぶじ）を開山し、ここを真言宗の根本道場とした。また、京都の東寺（教王護国寺）も彼の活動拠点の一つとなった。
著作と業績
空海は数多くの著作を残しており、代表作として『三教指帰』（さんごうしいき）、『十住心論』（じゅうじゅうしんろん）、『秘密曼荼羅十住心論』（ひみつまんだらじゅうじゅうしんろん）などがある。また、彼は書道にも優れており、和様の書道の祖とされている。
晩年と死
晩年の空海は、真言密教の教義の確立と後進の育成に努めた。835年4月22日に高野山で入定（にゅうじょう）し、その後の921年に醍醐天皇から弘法大師の諡号（しごう）を追贈された。
遺産
空海の思想と教えは、真言宗を通じて日本仏教に深い影響を与え続けている。彼の開いた高野山は現在も真言宗の総本山として信仰を集め、多くの参拝者や修行者が訪れている。
関連項目
参考文献
外部リンク