益田裕介 心の病気とは何か? どうすれば治るのか? YouTubeの活用方法について

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カウンセリングでやるべきことは、基本的には自己理解
自分を理解する
脳の仕組みを理解する
自分とは何か、自分の心はどのように動いているのか
病気のことを理解する

それとともに、他人のことも理解します。
自分を理解することも大事ですが、他人を理解する、他人同士の動きを理解することも大事です。
自分と全く違う価値観で生きる人、善意だけではなくかといって悪意だけでもない人たちがどういう風に動いているのかを理解する。

このような理解を通じて、最も合理的な行動をとることが大事です。
自分のこともわかった、他人のこともわかった。ですが、これが正しいだろう、こういうことをすべき、社会はこうあるべき、自分はこうあるべき、とやると固いのです。固いから折れてしまうし戦うと負けてしまいます。
たとえ正義があったとしても、集団にはどんな人も負けてしまうのです。
折り合いをつけて生きていくことが重要です。

「自己理解」や「群れ理解」を受け入れることは痛みを伴います。
ですから、カウンセリングは苦しいですよとか辛いですよと言ったり、治療者のことを冷たいと思うかもしれないですよと言ったりします。
痛みを与える治療者に対する怒り、何で楽に治してくれないんだ、何でこんな苦しい思いをしなければいけないんだとなります。
苦しい思いをしていると人間は本能的に孤独を感じます。

痛みを感じているときは、他の人も悩んでくれているんだとは思えません。自分の痛みに集中しているので。
だから孤独を感じたり、相手に対して怒りや敵意を向けたりするのですが、それを乗り越えて理解していかなければいけません。

よく勘違いするのは、話を聞いてもらったらすっきりするし、優しくされたら楽になるというフラストレーションの解消のためにカウンセリングがあるというものです。これはあくまで副産物です。

言ってみれば、魚の釣り方を教えずに魚を与えるようなものです。
患者さんはずっと診察室の中にいるわけではありませんし、たとえ福祉のサービスを受けたとしても自分で生きていく力はとても大事です。
自分で自分の心をコントロールすることは重要なので、やはり魚の釣り方を教えなければいけません。
魚の釣り方を教えながらも僕らは一緒に釣るので、たまたま一緒に釣れることがあります。
そうしたら魚はあげるよという形でお腹を満たしてあげる。

つまり、聞いている中で「優しくしてくれたな」と思って良くなっていくこともあるのですが、これはあくまで副産物であるというイメージです。
正確に言うと違うよという派閥の人もいると思います。


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