モンティ・ホール問題
モンティ・ホール問題
モンティ・ホール問題(英: Monty Hall problem)とは、確率論における有名なパズルの一つです。この問題は、アメリカのテレビ番組「Let's Make a Deal」でモンティ・ホールが司会を務めたことに由来します。
問題
以下のような状況を考えます。
- 参加者は3つのドア(A、B、C)のうち1つを選びます。
- 司会者(モンティ・ホール)は、参加者が選ばなかった2つのドアのうち、1つを開けて、その後でドアを変更するかどうかを参加者に尋ねます。
- 参加者は最初に選んだドアを変更するかどうかを決めます。
問題の本質は、参加者がドアを変更した場合としなかった場合で勝利する確率が異なる点にあります。
正解
モンティ・ホール問題の解答は以下の通りです。
- 正しい戦略は、初めに選んだドアを変更することです。なぜなら、初めに選んだドアを変更すると、勝利する確率が2/3(66.67%)になるからです。
- 初めに選んだドアを変更しない場合、勝利する確率は1/3(33.33%)です。
この問題の答えが直感と異なるのは、参加者が最初に選んだドアが変更されることで、確率の分布が変わるためです。初めに選んだドアが確率的に最も当たる可能性が低いため、変更することで勝利する確率が高くなるのです。
意義
モンティ・ホール問題は、確率と直感のズレを示す良い例です。この問題を通じて、確率の基本的な概念や直感との対立、戦略的な意思決定の重要性を理解することができます。
参考文献
- Selvin, Steve. "A Problem in Probability." The American Statistician, vol. 20, no. 3, 1966, pp. 20-23.
- vos Savant, Marilyn. "Ask Marilyn." Parade Magazine, September 1990.
- Krauss, Stefan. The Monty Hall Problem: The Remarkable Story of Math's Most Contentious Brain Teaser. Oxford University Press, 2009.