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2024年6月17日 (月) 00:29時点における版

性善説と性悪説

性善説(せいぜんせつ)と性悪説(せいあくせつ)は、中国古代の哲学において人間の本性についての二大主要説である。

性善説

性善説は、人間の本性は本来善であるとする説である。この説は孟子(もうし)によって提唱された。

主な主張

  • 人間の本性は善であり、生まれつき善の心を持っている。
  • 善の心は教育や環境によって引き出され、発展する。
  • 例として「四端」の心(惻隠の心、羞悪の心、辞譲の心、是非の心)が挙げられる。

主要な引用

> 人之初、性本善。 > (人の初めは、性本善なり。)

影響

性善説は儒教の中心的な教義の一つとなり、中国の教育や政治思想に大きな影響を与えた。

性悪説

性悪説は、人間の本性は本来悪であるとする説である。この説は荀子(じゅんし)および後の韓非子(かんぴし)によって提唱された。

主な主張

  • 人間の本性は悪であり、生まれつき欲望や利己心を持っている。
  • 善は教育や法制、礼儀によって後天的に身につくものである。
  • 人間は教育や法によって制御されなければならない。

主要な引用

> 人之性悪、其善者偽也。 > (人の性は悪にして、その善なる者は偽なり。)

影響

性悪説は法家思想の基盤となり、法治主義の理論的根拠を提供した。特に、韓非子や李斯(りし)によって発展させられ、秦の始皇帝による統一政策に影響を与えた。

参考

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