止(サマタ)と観(ヴィパッサナー)の比較

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止(サマタ)と観(ヴィパッサナー)の比較

仏教の瞑想は大きく「止(サマタ)」と「観(ヴィパッサナー)」に分けられる。前者は心を一点に集中させる修行であり、後者は生起する現象を観察し洞察を得る修行である。両者は相補的な関係にある。

項目 止(サマタ瞑想) 観(ヴィパッサナー瞑想)
目的 集中力・心の安定を養う 無常・苦・無我の洞察を得る
方法 対象に意識を集中し続ける(例:数息観、呼吸集中) 現象をありのまま観察し、気づきを深める
心の働き 散乱を静め、統一する 分析・観察・洞察を促す
効果 集中力・安定感・平静 智慧・解脱への道を開く
主な経典 『アーナーパーナサティ・スッタ』など 『サティパッターナ・スッタ』など
相互関係 観の基盤となる 止によって強化される