自動思考
自動思考とは
自動思考(Automatic thoughts)は、特定の状況において瞬時に浮かぶ考えのことを指します。これらの考えは、自分の意識や意図とは無関係に自動的に生じ、しばしば人の感情や行動に強い影響を与えます。
特徴
- **迅速性**: 瞬時に浮かび、考え始めることなく起こります。
- **一時性**: 一過性であり、長時間持続しないことが多いです。
- **自動性**: 意識的に引き起こされるものではなく、自動的に発生します。
- **感情と行動への影響**: これらの考えは、感情や行動に直接的な影響を与えます。
種類
自動思考には主に以下のような種類があります。
- **肯定的自動思考**: 自分や状況についてのポジティブな考え。
- **否定的自動思考**: 自分や状況についてのネガティブな考え。
否定的自動思考の例
1. **全か無か思考**: 「私は何もかもがうまくいかない。」 2. **過度の一般化**: 「一度失敗したから、私はいつも失敗する。」 3. **心のフィルター**: 「うまくいったことは無視して、失敗ばかりが気になる。」 4. **無視されたポジティブ**: 「褒められたけど、きっとお世辞だ。」
自動思考の対処法
自動思考に対処するための一般的な方法には以下のものがあります。
- **認知再構成**: 自動思考を検証し、もっと現実的かつバランスの取れた考えに置き換える。
- **マインドフルネス**: 現在の瞬間に意識を向け、自動思考を批判せずに観察する。
- **記録**: 自動思考を記録し、その頻度や内容を把握する。
参考文献
- Beck, A. T. (1976). Cognitive Therapy and the Emotional Disorders. International Universities Press.
- Burns, D. D. (1980). Feeling Good: The New Mood Therapy. HarperCollins.